出産レポ〜初めてのお産編 第八話

出産レポ〜初めてのお産編

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暑くても我慢して、

周りの人が寒くないように気を使って、

周りの人にできるだけ負担をかけないようにして、

痛くても痛くないふりをしたりして。

 

ずっと頑張ってきたのに、とうとう弱音を吐いてしまった私に、

師長さんが一喝しました。

 

はじめは、

 

ずっと頑張っていたのに…

たった一言蚊の鳴くような声で「もういや…」と呟いただけなのに…

こんなに叱られちゃうことってある?笑

 

と困惑していたのですが、

 

「あなた、一体なにを頑張っているの!?」

 

この言葉に、私はハッとしたんです。

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一気にリラックスできた。

師長さんの言葉と強めてくれたクーラーの冷気が、
さっきまでの重苦しい空気をすぅっと吹き飛ばしたように、
部屋は一気に涼しくなり、
体を拭いてくれたことでベタベタと気持ち悪かった体も少しだけすっきりして、
辛かっただけの時間だったのに
あ…、すずしい…
風が気持ちいい…
みんなが、なんだか優しく感じる…
さっきまでとは、全然違う………
そうだ。
私は出産を頑張らなきゃいけなかったんだ。
周りに迷惑をかけないように、
辛い思いをさせないように、
そんなことばっかり考えて、
そんなことばっかり頑張って、
せっかく生まれようとしてるのに、
せっかく陣痛がきているのに、
その陣痛をちゃんと感じることができてなかったんだ。
周りの人間や、自分の妙な強がりを優先して、
赤ちゃんを産むことに全く集中していなかった。
頑張るべきことを頑張らずに、
わたし、ずっと間違ってたんだ!
そう気付いた時、
まるで空間が全く違うものになったように感じました。
痛くて辛い時間だけではなくなったんです。
すると、突然奇跡のようなことが起こりました。
つづきます。

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